手作りごはんを与えるメリット
ご飯から水分も補える
ドライタイプのドッグフードに含まれる水分量は通常10%以下に調整されています。これはドッグフードにカビが生えたり、傷んでしまうのを防ぐため。長期保存されるドッグフードを食べている犬の安全に配慮した結果です。
しかし、ごはんを手作りで与える場合、食材に含まれる水分や調理したときにできるスープまで与えることができます。お水をなかなか飲んでくれないワンちゃんにとっては、うれしいメリットだといえます。
愛犬に無添加にこだわったごはんを
ドッグフードに含まれる添加物には、必須ビタミンや栄養を補うもの、犬の食欲を増進させるためのフレーバーなど、ワンちゃんの健康に配慮する目的で添加されている成分もありますが、保存料や酸化防止剤など、長期保存を目的とした成分も含まれています。手作りごはんをご家庭で調理する場合、通常保存料を入れることはありません。
食品添加物が気になる飼い主さんは、無添加にこだわったごはんを与えることができて安心ですね。また、食材ひとつひとつを吟味して選ぶことができ、季節の食材や有機栽培の野菜など、本当においしいものだけを愛犬に与えることができます。
年齢や体質に合わせて調整できる
高齢のワンちゃんや、かむ力が弱ってしまったワンちゃんにも、やわらかい食材を選んであげることで、食べやすくおいしいごはんを食べさせてあげることができます。食材を細かく刻んだり、スープ状にしてあげるなど、細かな工夫もできます。
また、アレルギーをお持ちのワンちゃんにはアレルギー物質を除去したごはんが必要です。市販のドッグフードでは対応しきれないアレルギーを持っている場合、愛犬の体質に合わせて食材を選ぶことができてオススメです。
ご注意!意外なデメリット
保存料や添加物を使わない分、保存がきかない
飼い主さんがご家庭で調理したごはんは、基本的に保存がききません。人間の料理のように防腐効果のある調味料も使わないため、腐敗や劣化も早いといえます。冷凍した場合でもゆるやかに品質が劣化し、味や風味が損なわれるのも早くなります。
そのため、調理したら早めに食べきってしまう、または食べる分だけこまめに調理する必要があります。ドッグフードは調理の必要がなく、長期保存もきくため、調理が手間だと感じる場合もあるでしょう。また、手作りごはんを保存するための、冷凍庫や冷蔵庫で場所をとってしまいがちです。
栄養バランスが偏る恐れがある
ドッグフードは悪いことばかりではありません。犬にとって必要な栄養素を科学的に分析し設計され、適切な栄養バランスに配慮して製造されています。飼い主さんが手作りのごはんを調理して与える場合、愛犬に必要な栄養素について理解していないと栄養が偏ってしまう恐れがあります。
人間でも好きなものだけ食べていると栄養バランスが崩れてしまい、偏った食事によって体調を崩します。同じように、愛犬にも栄養バランスの整った食事を与える必要があります。ドッグフードのように、ずっと同じメニューを与え続けないよう注意が必要です。まずは手軽に始められるトッピングから初めて、愛犬の好みを把握することからチャレンジしてみましょう。
災害などの有事の際を想定した準備が必要
地震や豪雨など、自然災害が増えています。有事の際はライフラインが止まったり、最悪の場合避難所暮らしになることも。ペットと一緒に避難できる避難所の整備はまだ十分とはいえず、飼い主さんや愛犬にとってストレスは避けられません。
ドッグフードすら手に入るかわからない場合を想定して、飼い主さんも日ごろから手に入りやすい食材で愛犬のごはんを作る練習をしておくことをオススメします。併せてドッグフードや食材の備蓄をしておくことも必要です。