食べさせても良い食材
肉や白身魚などのタンパク質
元々肉食である犬にとって、タンパク質は手作りドッグフードにおいて最も重要となる栄養素です。主に肉類から摂取できますが、肉の種類によって若干与え方が異なることに注意しましょう。例えば牛肉をドッグフードとして与える場合、生でも問題ありませんが脂の乗った牛肉より赤み部分の多い肉の方が健康的です。また豚肉をドッグフードに混ぜる場合は加熱処理を必要とするため、決して生肉を与えないように注意しましょう。
鶏肉は胸肉やささみなど多くの部位をドッグフードに混ぜられますが、脂身の少ない部位を与えることが大切です。タラなどの白身魚をドッグフードにするのであれば、骨はきちんと取り除きましょう。魚は犬によって好き嫌いの分かれやすい食材であるため、反応をじっくりと見てあげることも忘れてはいけません。
野菜や果物
人間と同じように、体内の栄養素バランスを正しく整えるには野菜の摂取が必要です。代表的な食材は、さつまいもやかぼちゃ、ブロッコリーなどです。主にビタミン類を摂取できるため、タンパク質と同様にバランス良くドッグフードに混ぜてあげましょう。
白菜やもやしはドッグフードに混ぜられるうえに、かさ増ししやすい食材です。食感も良いので、好みに合えば定期的に与えてあげましょう。次に果物ですが、野菜と比べて下痢を起こしやすい食材です。カリウムの摂取には向いていますが、たくさん量を与える食材としては向いていません。バナナにしてもいちごにしても、少量を与える程度にとどめておきましょう。
炭水化物
犬は肉食よりの雑食のため、ごはんなどの炭水化物をドッグフードに混ぜても問題ありません。人間用に炊いたごはんに肉·魚·野菜などを混ぜて食べさせてあげると、ドッグフードの量にも満足してくれるはずです。基本的には白ごはんが中心になるかと思いますが、パン·うどん·雑穀でも問題ありません。ただしパンは白米より太りやすく、うどんは塩分が多く含まれていることに注意して、ドッグフードを手作りしてみましょう。
食べさせてはいけない食材
ネギ類
玉ねぎやらっきょうなどの「ネギ類」は、犬に対して絶対に与えてはいけない食材のひとつです。ネギ類に含まれる「アリルプロピルジスルファイド」という化合物が犬の赤血球を破壊し、最悪の事態が起きてしまう可能性もあります。
犬によってアリルプロピルジスルファイドに対して強弱はありますが、それを確かめるためにネギ類を与えるのはハイリスクな行為です。個体によっては少し口に含むだけで中毒症状を起こす場合もあるため、絶対に近づかないように注意をしてあげましょう。
チョコレート
チョコはドッグフードには混ぜないかと思いますが、食後のおやつとして与えないようにしましょう。チョコに含まれている「テオブロミン」は、犬にとっては中毒症状を引き起こす成分となってしまいます。
少々の量なら中毒症状はほとんどありませんが、犬はテオブロミンを排出できないため、徐々に体内に蓄積し体を蝕んでいきます。過去に食べさせて問題なかったから大丈夫だろうと安心していると、いつの日か中毒症状となって犬を苦しめてしまいます。
アボカド
アボカドは嘔吐や下痢に繋がるため、これも絶対に与えてはいけない食材です。人間にとってはヘルシーな食材ですが、その果肉が犬にとっては毒となります。品種によっては影響の少ないタイプもありますが、日本ではあまり一般的ではないためやはり危険です。
食べてしまったら
意図せずこれらの危険な食材を食べてしまったら、動物病院で吐かせてもらうことが大切です。食べてすぐに症状が現れることはまれで、ほとんどの場合しばらく経ってから中毒症状が現れます。特にネギ類は、直接ネギを混ぜていなくても一緒に煮込んでいたりする可能性もあり得るため、細心の注意を払いましょう。